牙を剥かない猫はただの猫だ

夏の新刊、気になるサークルの本だけ買ってきたら
見事に全部紫本だったという
本命のサークルのは何でか店頭になくて買えませんでしたが
（例大祭新刊は何故か置いてあった）
それも映姫様とゆかりんだったんだよ…
ゆかりんの顔芸見た…かっ…た…よ……ッ！

今夏は紫祭りか。


*ここから本題*

刺客請負人好きです。第一期は。

松葉刑部が死ぬほどかっこよくて、
闇猫のお吉がめっちゃ妖艶で怖くてかっこよくて
ヘタレちゃっかり徳松が素敵で白首お六さんが可愛くってお静さんが可愛くって
もうお六とお静は結婚しちゃえよってことはないよ
全体の硬派な雰囲気が最近の時代劇には珍しくて好きなんです…

でも今やってる二期目はなんというか、微妙だ…

刺客請負人は金曜時代劇枠で放送されてるんですが
枠の一番最初の番組はひどかったんです。
もうタイトルもあんま覚えてないんですが
悪役に捕らえられて暗殺者？として育てられた忍者一族の女性が
生んですぐ引き離された娘に会いに、一味を裏切って逃避行する話なんだけど
行く先行く先で「無理矢理手篭めにされて出来た娘に会いに行く」って
言って回るんですよ。
もうね、バカかと。アホかと。
いちいちんな事言って何がいいのかと。同情を誘いたいのかと。
「娘に会いに行く」だけでいいじゃん。
なんだか、そういう自分の弱みを簡単に晒すのって
ものすごく潔くないなぁと思うんです。弱いヒロイン可哀想でしょうみたいな。

いや、右肩しかガードしてないレオタード一枚で戦闘するのも
もちろんバカだと思ったけど

ところが刺客請負人二期がその匂いをさせてるんですよ…

松葉刑部は朗らかで商売上手で、でも曲がったことが大嫌いで
困ってる人は放っとけない、一本気のかっこいい浪人なんですよ。
それがね、毎週毎週理不尽な理由で亡くした嫁さんの回想をするようになって
毎回困ってる女に嫁さんの面影を重ねてね、
確かに可哀想だけど動機は嫁さんしかねぇのかよっていうね。
松葉刑部をそんな女々しい男にしないで欲しいんですよ…

裏家業を引き受ける闇猫一味の頭・お吉も同様で。
いろいろ紆余曲折、家族に辛い事がありはしたものの
基本は人間離れしたダークでミステリアスな敵役なんですよ。
なのにその家族話をポンポン出されるとただの一人の人間に見えちゃう。
綺麗で怖くてかっこいい、を通しきって欲しいんですよね…一期みたいに。
一期では家族話は本人の口から出したものの、
本当かどうかは曖昧にしたって言うのに二期のザマは何だ…
いきなり事実と明らかにして可哀想なダークヒロインの演出かよ…
最近は元の闇猫らしくなってきたけど、あぁ腹立つ。
私はお吉さんが大好きです。若村麻由美さん超好きです。

共通するのは、「可哀想な話の大安売り」ってことで。

可哀想な話って、まさか！ってタイミングで出てくるからグッと来る訳で
こう毎回毎回ポンポン出されるとピエロにしか見えなくなってくるんですよ。
ああもうわかったよ、お前それしかないの？っていうか。
ワンパターンお涙頂戴じゃなくって
ここぞの切り札にするような展開をちょっとは考えて欲しいな、という感じ。


あたしはかっこいい刑部とお吉の対決が見たいだけだい。